金門の人たちに、夕日を観賞するのに最適な場所を尋ねたならば、慈湖(じこ)は間違いなく上位の選択肢になるでしょう。慈湖は金寧町に位置し、1969年に戦略的理由で建設されました。堤防の外は海、その内側が現在の慈湖という構造です。その後観測台が設置され、慈湖の美しい景観は観光客にさらに広く知られるようになったのです。夕方になると、オレンジ色の夕日が地平線からゆっくり沈み、雲が空に広がり、対岸に見える厦门の景色に反射しながら、かつて揚陸を防ぐために設置されたトラックバリアなども彩に染めます。これぞ慈湖の景観の特徴です。毎年10月から3月にかけて、越冬のために金門へやって来る渡り鳥が慈湖周辺に群がります。特に網元(あみもと)が多く、3000〜4000羽がV字列をなして巣へ戻る様子は壮観そのもので、金門の魅力を多くの人々が称える光景となっています。