三協成(サンシェーチェン)糕餅博物館は、にぎやかな淡水老街に位置しており、週末になると館内は大にぎわい。大人も子どもも、さまざまな糕餅(菓子)の試食に列をなす。三協成糕餅舗は1935年に創業。現在の店主の祖父が、二代目・三代目の三兄弟に泉州の菓子作りを伝えた。「三協成」の名には、三兄弟が力を合わせて店を守ってほしいという願いが込められている。当初は結婚用の「喜餅」が中心だったが、後にイギリス領事館のシェフからイギリス風フルーツパイを学び、伝統と西洋が融合した独自の味を確立した。
地域観光の一環として、世界各国の観光客に淡水を深く知ってもらうため、店内では淡水の歴史・文化を紹介した資料を中国語・英語・ドイツ語・フランス語など多言語で用意し、無料で配布。いつでも試食が楽め、温かいお茶と椅子も用意されており、国内外の観光客にとって立ち寄りスポットとなっている。
店内に設けられた「糕餅博物館」は、東西融合のユニークな菓子文化を記録し、時代を刻んだ製菓型を展示。淡水の重要な人文スポットとして定着している。