現存の社頭斗山祠は、日本時代の閩越(ミンユエ)漢風の伝統建築であり、内部構造は「擡梁式(たいりょうしき)」の木造軸組を採用している。木彫りは精巧に施され、特に彩色・漆装の装飾は地域色豊かな特徴を備えている。これらの作品は、彰化派と雲林派の職人が共同で手がけたもので、内容・テーマも多様で象徴性に富んでいる。斗山祠は921地震により甚大な被害を受け、構造上の重要部分に深刻な損傷が生じた。補強修復により外観は原形を保っているものの、今後も保存対策が必要である。斗山祠は宗祠(そうし)として、歴史的文化遺産と民族精神の象徴であると同時に、地域の社会・文化と深く結びついている。
出典:彰化県文化局 彰化県文化局 04725-0057