特異な泥炭土質地が、年中流れ続ける結晶のように澄み切った湧水を保有している。それ以上の水深には大型の淡水ムール貝や共存する*Rhabdosynchiella*というカワカマドロ、*フォルモザンスンタドロ*(*Rhinogobius formosanus*)の魚類が生息し、鮮やかな色彩を呈している。浅瀬のエリアでは、ヤマトガイの痕跡が確認できる。他にも豊富な魚類には*Sinogastromyzon formosanus*(台湾カワドロ)、コイ、*レフア・エチゴニア*、モズク、セキショクニヨウ、スジシマカモメ、シマドロなどが含まれる。この湿地には希少な*Shuishalix*(スイサハナモク)の柳が生育しており、白鷺が木の上に広がり、牧歌的な雰囲気を生み出している。この地域は非常に豊かな生態的資源を誇り、ヘイケボクやトンボ、ヤゴ、カエル、カミキリムシ、ケヤキイナゴ、カメムシ類、鳥類、魚類、軟体動物など、無数の生物が生息している。千数百年にわたって水中の植物が次世代の堆積に繰り返される過程により、50ヘクタール以上の広さを持ち、数十メートルの深さがある膨大な泥炭地が形成された。湿潤な環境での有機物の分解の遅さが、泥炭の形成と蓄積を促進した。泥炭は世界中で最も広く使用されている有機的な栽培媒体であり、野菜や植物の栽培用途については18世紀から詳細な研究が行われてきた。タウシャ盆地においては、地質・地形に特異な恵みが備わっており、このような優れた特性を発揮している。震える泥炭地を踏みながら歩く体験は「マムボー・フィールド」とも呼ばれ、この活気に満ちた「呼吸する盆地」のリズムに全身で浸る忘れられない体験となる。