現代的住宅団地に囲まれた「憲光第二村(コングァン・エイツン)」は、静かな古い家の建物、くすんだ壁、老いた古木と枯れた葉などが、まるで世間とは切り離されたかのように、時間そのものがどこか一点で停止しているかのような雰囲気を持っている。ここに立ち並ぶ老屋には、世間の沧桑を経て多くの昔話を語ることができるような印象がある。第一列の連合住宅の入口に進むと、「中華民国(ちゅうかみんこく)連合住宅資源センター」が見える。これは全国の連合住宅をネットワークに結びつけていくためのプラットフォームで、資源の収集・教育・交流・普及・異分野融合などを中心とした活動基盤を確立し、連合住宅の資源を総合的に整理統合して、重宝な思い出を伝承していこうとするものである。この「憲光第二村」も、そうした貴重な資源を提供している連合住宅の一つである。
この「憲光二村」の連合住宅は平屋形式で、一列に並んでいた。連合住宅の右側には中央榕樹広場があり、かつて子どもたちの遊び場・大人たちの雑談の場だった。50年以上経過したが、昔植えられた木も今や老木となり、この地を守っている。また、この場所はかつて憲兵司令部が村に愛国映画を上映していたスポットでもあり、広場が露天映画館に変わって人々を迎え入れた。他にも「憲光第二村」の44、45番地は自治会および婦人隊の事務スペースになっており、住民たちの集会やイベントを行う場としても活用されていた。夏休みには憲兵司令部が連合大学の大学生を派遣し、自治会のスペースを借りて子どもたちに書道や英語なども指導していた。これは現代の夏期学童クラブに似た形であり、現在その姿はしっかり保存されている。
「憲光第二村」では現在、修復作業が進められており、公開されたスペースを利用して展示やワークショップ、芸術体験などさまざまな活動が行われている。こうした活動は連合住宅文化を再び活性化させるべく行える試みである。連合住宅文化に興味がある人や、その人間ドラマと歴史を辿ろうとする場合は、「憲光第二村」を訪れること自体が文化的な旅への一歩だ。