茶葉をすくって湯をそっと注げば、その温もりが伝わる。器の質感ひとつで、原葉の個性が映し出され、茶事は自然な流れとなる。それが【不二堂茶所在】の「人‧器‧茶」だ。店内のスタッフはプロの茶師であり美食家でもあり、語り合うことは一冊の本を読むように豊かで、茶の知識は心の視野を広げてくれる。「陶作坊」から始まり、「デザインで茶を生活に」を掲げる【不二堂茶所在】は、茶器を厳選して茶を点てる。伝統工芸と現代デザインを併せ持つ器は、二倍の美学を同時に味わわせてくれる。質感・触感・幾何学的なプロポーションを極めたミニマルな佇まいは、唇と器のふれあいを心地よくし、茶を通じて人と物が出会う今この瞬間を愉しむ。
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