中正路と信義路の交差点に位置する慈濟宮は、豊原地域の人々の信仰の中心であり、主祭神は天上聖母・媽祖です。清・雍正年間に創建され、現在までに二百年以上の歴史があります。初めは「観音亭」と呼ばれ、日治時代には学校として使用されました。日治大正6年(西暦1917年)に地方紳士の張麗俊氏の積極的な推進により、廟宇の修繕が行われ、慈濟宮の現在の姿の基礎が築かれました。その後、郭石来氏と多くの関係者の努力により、九二一大地震後に再び仿古修復が行われ、慈濟大楼、文化大楼などの工事が完成しました。慈濟宮には図書館、頌経団、慈明団なども設置されています。正殿には媽祖が供奉され、同時に神農大帝、文昌帝君、観音菩薩、地母娘娘、註生娘娘などの神々も祀られています。前慈濟宮主委は「引炷入炉よりは誠心を天に向けるべき;神に祈願するよりは身を修めて自持するべき」と述べました。信者は誠心を持って天に向かい、身を修めて自持し、両手を合わせて参拝すれば十分です。毎年媽祖聖誕の前夕、慈濟宮では厳粛な祭典が行われます。媽祖聖誕(農暦3月23日)には巡礼活動があり、毎年恒例の重要な祭典です。