金門・沙美老街にある「鮮豐食堂」は、地元・季節の金門食材にこだわり、常に新しいメニューを開発。油・塩を控えたあっさり調理で、美味しさと健康を両立させている。
オーナー・黄奕泰(ホアン・イータイ)氏はもともと家具業だったが、体調を崩したことをきっかけに飲食業へ転身し、減塩・減油の健康的な食を提案。10年以上を夫婦で営む同店は、腕によりをかけた料理で、地元客はもちろん台湾・香港・日本・中国などからの観光客にも人気を博し、沙美老街で「食べずに帰れない」名店となった。
食材の鮮度を保つため、基本的に予約制のコース料理。来店時は事前予約を。ただし、定番メニューも用意しており、予約なしのお客様にも味を楽しめるように配慮している。
東坡肉
「東坡肉」は必食の名物料理。金門の酒糟(酒かす)豚の三枚肉を使用し、臭みを抑えた柔らかな肉は口の中でとろける。味染みた筍干(たけのこ干)と特製の濃厚ソースが、ご飯にぴったりだ。
石蚵飯
金門産の大粒カキは、十分に天日干しすることで旨味が凝縮し、弾力があり臭みゼロ。油を控えめに炒めた香ばしいご飯と合わせると、口いっぱいに広がる甘みと旨味に思わず感嘆の声が。
豬肚炒肉絲
エノキダケ、豚肉、セロリ、しいたけ、豚の胃袋を千切りにし、シンプルに炒めた金門の伝統家庭料理。祝いの日や正月には欠かせない味で、一口ごとに「家の温もり」を感じさせてくれる。