旧称「文廟」の歴史的遺跡は、県級文化財に指定され、現在は「興賢書院」の名称で運営されている。主に文昌帝君を祀り、歴史は約200年に及ぶ。同書院は清の嘉慶12年(1807年)に創建され、当時の地方の学堂として、元林地域の学者たちが親睦を深め、学問に励んだ「興賢社」の活動拠点であった。
二進二護の建築様式を採用した興賢書院は、質実な教育・居住空間を併せ持ち、正殿、後殿、護室、花廳、聖蹟殿などで構成される。正殿は飾りのない屋体構造で、「二通三山牆」と呼ばれる珍しい屋根形式を示す。代表的な文化財には、龍階(通称「御路石」とも呼ばれる)があり、雲と龍を精緻に彫った花崗岩製。素朴ながらも静かな霊気をたたえ、古雅さと繊細な技巧が融合している。