山と海を越しに見下ろす貯水池。九桂山の東側に位置する九桂貯水池は、山間の谷に沿って建設され、この島の西部地域における主要な水供給施設の一つです。九桂貯水池の近くには二つの亭が建設され、一つは山に隣接し、もう一つは海に面しています。そこからは美しい貯水池の景観が見渡せ、「九桂亭」と称する景勝地が広がります。
九桂亭は対面の海を隔て、浪橋港を見下ろしており、湾の美しさがはっきりと眼前に広がります。夏には涼風が通り抜け、この地は訪れた人々がのんびり景色を楽しむに最適です。貯水池沿いの車道を進み、せまく狭い道を通り抜ければ、那ガン島の西海岸に広がる楽園フンエン村へと辿り着きます。
フンエン村 〜謎に包まれた楽園〜
九桂貯水池からフンエン村へと向かう途上、道は曲がりくねっていて、フンエン村の田園的な風情や緑豊かな様子を探ることができます。数世帯の家が茂みの中に点在しています。高い見晴らしの場に立つと、眼下に広がる広い青い海が目に広がります。この村の名前の由来には次のような逸話があります。かつて、地元の男たちは漁業を暮らしとしており、妻や子どもたちは村に残り暮らしていました。そこへ海賊が上陸し、家中を荒らしに来たとき、住民たちは海賊を必死で打ち勝ちました。その出来事から「フンエン村」と名付けられたのです。