パリの左岸近くにある「パリ一本釣り海鮮店」は、豪華な内装はないが、多くのうるさい海鮮好きがパリに来た際に必ず訪れる店だ。14年以上の歴史を持つこの海鮮店は、深海釣り好き同士で結成された「一本釣り協会」のメンバーである鄭坤吉シェフが経営している。もともとは釣り仲間数人が自分たちで釣った魚を調理して食べる集まりだったが、予想外に人気が出た。それをきっかけに、メンバーが釣った新鮮な魚を創作的な料理に仕立てて提供する小さな店を開くことになった。こうして「パリ一本釣り海鮮店」は広く名を知られるようになり、桃園からわざわざ車で訪れ、鄭シェフの腕前を味わう客もいる。