aeeble

溢香園─情迷新海派の飲饌時尚

国内連係、世界とつながる上海は、移民が多く、西洋文化の影響を受けたことにより、伝統的な濃いオイルと赤いソース、甘さを特徴とする「本帮菜」が、中外の長所を吸収して、独自の特徴を持つ「海派菜」に発展した。台湾では、淮揚風味を主旋律とするこの料理のスタイルが、さらに地元の要素を融合させ、溢香園で提供されるメニューは豊かで多様な「新海派」に変化した。

裘君鈴は子供の頃から父親と共に江浙料理を習い、独立して溢香園を開店。父親への思い出と故郷の味を求め、たびたび上海へ訪れ、本帮菜を研究して台北に持ち帰っている。「東坡肉」は、老上海の師匠から伝承された秘伝のレシピを使い、五花肉を蒸し半熟にし、平たい形に圧して、四角に切って、4時間煮込むことで、口に入れるととけやすいという、代表的な料理である。他に、「杭州老鴨煲湯」、「大蒜黃魚」、「蔬菜鮮鍋餅」など、海派菜の調理スタイルを表現している。

溢香園は、上海スタイルの石造りの玄関、弄堂のような雰囲気、そして上海と西洋を融合させた装飾スタイルによって、新海派の饮饌スタイルを表現。四方から漂くる上海の味は、新海派飲饌の樂章を織り成す。