金山老街は、山沿いの民居の路地に沿って形成された、昔の賑やかな市場の集散地であり、現在の人気の老街観光地のひとつである。金山金包里老街の話をすると、遠近聞こえる「金山鴨肉」の話題を避けることはできない。この店は1958年から営業を始め、金包里で50年以上も続く老舗で、現在は2代目となり、李光雄・游美夫妻が経営している。最初は小さな麵の屋台から始まり、鴨肉を売り始めたのは2、3年後からだった。当初は1日1羽しか売れなかったが、次第に客が増え、多くても10羽程度だった。それが10年以上前、政府が北海岸風景区を開発し、金山の観光産業が盛んになると、金山鴨肉の売り上げも急激に伸びた。現在では、40人以上の親戚や友人を雇って対応しても、まだ手が回らないほどで、遠方から鴨肉を楽しみにして来る客たちは、自分で皿や鴨肉を持って、老街で自分の「縄張り」を探すという光景が日常的に見られるようになった。これは、1年間でおよそ50万人の客を惹きつけるという、すごい人気ぶりだ。