泰山で人形文化産業が広まった背景には、1950年代の泰山の産業史および生活史が深く関係している。民国56年にバービー人形を製造していた美寧工場が泰山に進出し、無形のうちに「泰山=人形製造」というイメージが定着した。美寧人形は泰山の歴史と共に歩み、台湾がOEM(受託製造)を担っていた時代には、世界的玩具メーカー「Mattel」が泰山に工場を構えていた。バービー人形は材料生産から梱包・輸出まですべて泰山で行われ、1987年まで続いた。その後、2004年に泰山人形産業文化馆が設立され、美寧工場の歴史と泰山産業の変遷を紹介するとともに、バービー人形や関連資料を展示している。さらに、欧米・日本・ロシアなど各国の代表的なコレクション人形も並び、それぞれの衣装は伝統衣装の特徴と革新的な流行要素を併せ持ち、ぜひ足を運んでみる価値がある。