八角塔は1925年に完成し、淡江中学の精神的象徴であり、マッカイ時代を代表する建築である。この建築はもともと「信望愛塔」と呼ばれ、当時数学教師であり宣教師でもあった羅虔益(Mr. K. Doawie)氏が設計した。建築様式はイギリスやアメリカの名門校を参考にし、東西を融合させるだけでなく、台湾の地方建築も取り入れている。配置は三合院形式に基づく。高さ60尺の主塔の両脇に2階建ての建物を配し、両翼の教室は順に低くなり、先端の教室は翼塔で締めくくられている。前方にバルコニー、両翼に回廊を持ち、三つの塔に囲まれた緑豊かな前庭には、ヤシの並木道が正門へと続く。正門の門楣は観音石でできており、雀替や宮灯が彫られ、中国の色合いを際立たせている。
八角塔の門楣の上には、呉廷芳による篆隷で「信望愛」と刻まれ、創立時の校訓となっている。門額にはもともと「淡水中學」の隷書があったが、日本人による統治時代に「私立淡水中学校」と彫り直され、門前の通路にはアレクサンドリアヤシが2列に植えられ、東の棟に2階が増築された。1956年に男女校が合併した後、西の棟にも2階が増築され、現在の姿となった。
この魅力的な建築は、淡江中学に高雅な学風を形づけるだけでなく、人間性を啓発し育む最良の環境を提供してきた。そして今では、多くの映画・テレビ・広告の最もロマンチックなロケ地としても知られている。