蘆洲李宅は規模が雄大で、かつ完全な形態を備え、1,200平方メートルを超える敷地を有する。地元の名家の邸宅としての気宇の広さを感じさせつつ、伝統的な農家の質朴な風格も残し、裕福な一族の理想的な屋敷である。この歴史ある家屋は、台湾で知られる抗日の英雄・李友邦の住居であり、地元では「李家祖厝」と呼ばれている。
この建物は155年以上の歴史を持つ文化財で、1857年に第2代の祖・李清水によって建てられた。光緒帝29年には、李家7支派が資金を出し合って再建された。四合院の屋根は、現在の配置・構造・修復後の姿を含め、台湾で現存する最も華麗で圧倒的なものの一つである。
市定三級古蹟に指定され、2006年に「李祖厝・李友邦将軍記念館」として一般に開放された。日清戦争後、李家は落胆することなく、祖先の家屋を拡張することで中国文化への深い根を建築に表現した。9年にわたる建設により、屋敷とその周辺は当時の蘆洲のランドマークへと変貌を遂げた。
古い建築だけでなく、八柱の古い寝台、化粧台、石臼、伝統的な竈など、100年前のままの生活用具が残されており、台湾の最も生き生きとした歴史の断片を記録している。